| ファーストコンサートの私は、すごい化粧が濃くて
真樹「私は、自分がCoCoで、ミチヨがまだデビューしてなくて、CoCoを見てたとか、そういうのはまったく記憶にないの。出会ってすぐに仲良くなったから、そんなになんか“乙女塾の子”って感じでは見てたことがなかったから、記憶の中でもミチヨはけっこうすぐにソロになってるぐらいの感覚で、それからなの、記憶があるのが。ミチヨのファーストコンサートとか、ほとんどのコンサートを見に行ってるじゃん。で、ファーストコンサートとかは、なんだかもう、自分のコンサートよりもすっごい緊張して、始まる前から(笑)。親の気持ちっていうの、あれ。なんかすごいもう、うるうるしちゃって、“ミチヨ大丈夫なのかな”って、毎回毎回それはすごい緊張して見てた。だけど、意外と堂々としてるんだよね」
ミチヨ「でも、何を後悔してるかっていったら、あのファーストコンサートの私は、すごい化粧が濃くて(笑)」
真樹「そう、顔真っ白だったもんね(笑)」
ミチヨ「メイクさんにやってもらったんだけど、コンサートをやったことがないのかなー? 舞台メイクみたいになっちゃって、今ではその映像を見るのがいやなぐらい」
真樹「あるんだ」
ミチヨ「ないと思うよ、たぶん。どっかにあるのかなあ」
真樹「私も楽屋に行ったときに、“え、顔真っ白じゃん”って(笑)」
ミチヨ「なんか、ホントねー」
真樹「私、あのときの写真あるよ。水色のオープニングの衣装を着てて、みつあみか何かしてるんだけど、顔が真っ白なの」
ミチヨ「なんかねー、自分でも、コンサートってこういうものなんだって、あんまり印象がなくて」
真樹「きっと遠くからでも、みんなにはっきり顔が見えるようにと思ったんじゃないの。でもあれはないよね」
ミチヨ「そうよねー」
真樹「けっこうだから、ミチヨのイベントとか、コンサートはすごい見に行ってたし、『動物電話』とかさ、ステージにあがったりしてたよね、私、花束持って(笑)。何回花束持って行ったか(笑)」
ミチヨ「いつも来るんだもん」
真樹「“来るんだもん”とか言わないでよ(笑)」
ミチヨ「だって、私が呼んでるわけじゃないでしょ」
真樹「えー、私だって誰かに呼ばれて行ってるんだよ」
ミチヨ「“ミチヨとまきボーは仲がいいから、ミチヨはまきボーが来てくれたら喜ぶんじゃないか”って、周りがたぶん気を遣って呼んでくれたんだろうけど」
真樹「だけどさー、別にね、4回も5回も花束渡されてもね」
ミチヨ「宮前しかいないみたいだよね、友達がね」
真樹「しかも、その前とか普通に電話で話してるのにね。でも唯一レギュラーで一緒にやった仕事は、ラジオだよね」
ミチヨ「あったっけ(笑)」
真樹「やってたじゃん、MBSで。ヤンタンのコーナーで短いやつだけど、二人でトークしてたじゃん」
ミチヨ「ホント?」
真樹「何も覚えてないよ(笑)。けっこう長くやってたよ。そんなことないかな? 私もどれぐらいやってたかはよく覚えてないけど、毎回誰かが写真を撮ってくれてて、私とミチヨに一冊ずつアルバムくれたじゃん」
ミチヨ「あー、そう。まだとってある?」
真樹「とってあるよ、私」
ミチヨ「ホント? どこいっちゃったんだろう」
真樹「どっかにあるよ、絶対。写真一枚だけとかじゃないから。覚えてないの?」
ミチヨ「忙しかったんだって、あのころは」
真樹「私も、けっこう忙しかったよ(笑)」
ミチヨ「記憶がないんだよねー」
あのころ、ホント、よく車ぶつけてたよね
真樹「じゃあー、ミチヨが覚えていることを話してみてよ」
ミチヨ「宮前とは、何かのアイドル誌の撮影で、一緒に行って。河口湖かな」
真樹「あったあった。ボムだよ」
ミチヨ「あのときは、宮前が免許取りたてで、すごい四駆にカメラマンさんが乗って来てて。で、宮前が“あ、乗らせて乗らせて”って。でまさか運転席に座ると思わないじゃない、みんな。でも宮前が運転したいって言ったら、みんなだめとは言えないから、遠く離れて見ながら、カメラマンさんがあたふたしちゃって、“大丈夫かなあ”って」
真樹「“何よりも、車が大丈夫かな”って(笑)」
ミチヨ「そうそう、もう危なっかしくて、それはすごく覚えてる。この人がひどいのは、友達と4人で横浜に、レンタカーに乗って行って、路上にちょっと駐車をしようとしたら、ガリガリってやっちゃったんです(笑)。“どうしよう?”って言って、マジックでピーって(笑)。“わかんないや”って」
真樹「でも、わからなかったよね(笑)。あのころ、ホント、よく車ぶつけてたよね」
ミチヨ「ホント、後ろの席に乗ってるんだけど、しっかりシートベルトを締めて」
真樹「ていうかさ、ミチヨなんて、普通助手席に座るのに、後ろに乗ってたもんね」
ミチヨ「だってこわいのよ。みんな乗りたがらなかったでしょ、あのころは」
真樹「ホントにへただった。ちょっと切り替えるのにバックすると絶対後ろにガンとぶつけたりとか。だけど車はよく乗ってたよね」
ミチヨ「ホント、宮前の運転で、乗らされてた、無理やり(笑)」
絵に描いたようなアイドルになりたかったの
真樹「今だから話せることとかある?」
ミチヨ「なんだろう?」
真樹「私とのことだけじゃなくても、ミチヨのファンの人もいっぱい読むと思うからさ」
ミチヨ「うーん、そうねー、なんだろうなー」
真樹「あの当時、何考えてたの?」
ミチヨ「何も考えてなかった」
真樹「すごいアイドルだったじゃん。しかも絵に描いたようなアイドルだったじゃない」
ミチヨ「絵に描いたようなアイドルになりたかったの(笑)。聖子ちゃん(注・松田聖子さんのこと)になりたかったの」
真樹「なるほどねー」
ミチヨ「みんなそうでしょ。あのころはね」
真樹「私だってそうだよ(笑)」
ミチヨ「そうだよね。私がサンミュージックに入ったときには、もう聖子さんはいなくて、先輩に、のりP(注・酒井法子さんのこと)がいたのね。で、メイクさんに、“のりPみたいな目にしてください”ってお願いしたら、“ものが違うから無理です”って言われて(笑)。でもそれなりに、それっぽいなってメイクをしてもらったんだけど。で、よくよく聞いたら、のりPも、デビュー当時に“聖子さんの目にしてください”って言ってたんだって」
真樹「へー、そうなんだ。でもジャケ写(注・ジャケット写真のこと)とか、ホント、かわいかったよね。何が好き? 私はね、あのピンクのやつとかけっこう好きだった」
ミチヨ「『思い出にもなれない』だね。一番最初の『赤い花束』のジャケ写は、みんなね、“これは中嶋じゃない”っていう感じで。あのときは写真を撮っても、なんか作られたものっぽくなっちゃってて、宣材写真(注・プロフィールなどにつける宣伝用の写真のこと)を撮るのも、すごい撮り直しをしたりしてたの」
真樹「歌もさ、わりとなんかこう、なんていうか、けっこう昔聞いたことがあるような、懐かしい感じの曲が多かったじゃない」
ミチヨ「それを狙っていたらしいんだけど、私はやっぱりCoCoのような、アイドルらしい、はつらつとした歌を歌いたかったのね。でももらったのがフォークソング調で、なんかそういう感じでね。自分が描いていたデビュー像とかと、ちょっと違う方向に行ってるような気がして、反発もしたの(笑)」
真樹「私は『赤い花束』を聞いたときに、歌詞のイメージとミチヨのイメージはすごい合うなと思ったけど」
ミチヨ「なんか、だから、人が思ってくれるイメージと、自分がなりたいイメージが違ってたの。人が思う私のイメージって……」
真樹「はかない感じ。ああいう『赤い花束』とか、やっぱり『ひなげし』とかなんだろうね。全然違うのにね(笑)」
ミチヨ「ねー。なんかね、はかないとか、せつないとか。キャッチフレーズが“とても小さな情熱”だったの」
真樹「えー、知らなかった。それは初耳だ。なんか“うちに秘めた”みたいなね」
ミチヨ「そうそう。そういうふうに思われていて、なんかねー、不思議だった」
真樹「でも、そういう女の子がいなかったから、やっぱりみんながそれを求めていたんだろうね。何の歌が一番好き?」
ミチヨ「私はね、やっぱり『とても小さな物語』が、一番苦労したのね、難しくて。でもあれはすごい曲だなーって思って」
真樹「私、『思われてる』とか、すっごい好きだよ。今でも聴くからね。ミチヨのベストとか持ってるじゃん。普通に、夜、急に“ちょっと『中嶋美智代ベスト』聴こうかな”と思って聴いたりするけど(笑)、いい歌だよね、やっぱり」
ミチヨ「たぶんね、第三者の人が聴くと、『思われてる』っていうのは、励ます歌詞でしょ。だからいいんだろうね。私のファンの子も『思われてる』はすごい好きって子が多くて」
真樹「『天文台』とか、あれもすごいかわいくて好きだけどね」
ミチヨ「両親とかと一緒に、カラオケに行ったのね。お母さんの誕生日に。私の曲がなぜかまだ入ってたの。それをかけられて、歌わされたのね。ほかにもいろんな、ほかの人の曲とかも歌ったんだけど、“ミチヨは自分の曲が一番ヘタ”って言われて(笑)」
真樹「でも、それちょっとわかる。私も自分の歌、うまく歌えないもん。“歌って”とか言われると、難しいよね」
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